2024年11月29日 金曜日

文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2024年(令和6年) 2月11日(日)付紙面より

ツイート

庄内三十三観音2年間巡礼体験 キャラクターカード考案 酒南高観光地域創生専攻3年10人 精神文化学び新たな魅力発信

 酒田南高校(齋藤法明校長、酒田市浜田一丁目)の生徒が2年間にわたって「庄内三十三観音」を巡礼体験した。高校生の視点で巡礼の魅力を発信してもらおうと庄内観光コンベンション協会(県庄内総合支庁事務局)が同校にアプローチ。観光地域創生を専攻する男女生徒(3年生10人)が参加し、各寺院で住職の話を聞いたり般若心経を唱える体験を積んだ。その活動をもとに35札所を擬人化したキャラクターカードをデザイン。SNSで発信するほか、各寺院に配布し「庄内三十三観音巡礼」に役立てる。

 巡礼体験は2022年にスタートした。首番の羽黒山荒沢寺(鶴岡市羽黒町手向)から第1番の羽黒山正善院(同)、第33番の金峰山青龍寺(鶴岡市青龍寺)、番外の慶光山観音寺(酒田市亀ケ崎五丁目)まで35札所をすべて巡った。

 各寺院で生徒は庄内三十三観音巡礼が行われるようになったいきさつや、住職から慈悲深い観音様の説明を受けた。その成果を「形」に表わそうと擬人化したキャラクターカードを考案。全札所のカードを網羅したポスターも考えた。

 三川町の県庄内総合支庁で9日に行われた成果報告会には、体験活動を受け入れた各寺院の住職や関係者合わせて約40人が参加。生徒がプロジェクターを使って体験の様子を動画で紹介した。キャラクターカードのほかに活動成果として▽住職とのお参りデート企画▽精進料理のレシピ紹介▽お寺グッズのガチャガチャ配置―を提案した。

 佐藤釉那(ゆうな)さん(3年)は「巡礼体験はとても楽しかった。住職から般若心経の意味を教えてもらったり、とても新鮮な気持ちで精神文化を学ぶことができた。みんなで考えたキャラクターカードを中心に少しでも庄内三十三観音の巡礼に興味をもってもらえればうれしい」と笑顔を見せた。

 庄内札所霊場会事務局長を務める金剛樹院(鶴岡市羽黒町手向)の島津玄眞住職(75)は「生徒から庄内の地域資源の活用に向けていろんな企画を提案していただいた。特に35札所のキャラクターカードは楽しい発信ができそう。感謝したい」と語った。

 今後、庄内札所零場会と庄内観光コンベンションで生徒の企画提案を具体化する。

【庄内三十三観音巡礼】 出羽三山や鳥海山、金峰山を代表するように庄内は修験の霊場に抱かれた観音信仰が盛んな土地柄として知られる。札所巡礼は約320年前の江戸時代(正徳年間・1711―16年ごろ)に、羽黒山の住職が「西国三十三観音霊場」から砂を持ち帰ったことがきっかけ。庄内に三十三の霊場を定め、それぞれのお堂に砂を納めたのが始まりとされる。三十三観音だが「首番」と「番外」を含めて35の札所がある。

巡礼体験し企画提案した酒田南高校の生徒
巡礼体験し企画提案した酒田南高校の生徒

キャラクターデザインのサンプル
キャラクターデザインのサンプル



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

  ■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

ニッポー広場メニュー
お口の健康そこが知りたい
気になるお口の健康について、歯科医の先生方が分かりやすく解説します
鶴岡・致道博物館 記念特別展 徳川四天王筆頭 酒井忠次
酒井家庄内入部400年を記念し、徳川家康の重臣として活躍した酒井家初代・忠次公の逸話を交え事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第2部 中興の祖 酒井忠徳と庄内藩校致道館
酒井家庄内入部400年を記念し、庄内藩中興の祖と称された酒井家9代・忠徳公の業績と生涯をたどる。
致道博物館 記念特別展 第3部 民衆のチカラ 三方領知替え阻止運動
江戸幕府が3大名に命じた転封令。幕命撤回に至る、庄内全域で巻き起こった阻止運動をたどる。
致道博物館 記念特別展 第4部 藩祖 酒井 忠勝
酒井家3代で初代藩主として、庄内と酒井家400年の基盤を整えた忠勝公の事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第5部 「酒井家の明治維新 戊辰戦争と松ケ岡開墾」
幕末~明治・大正の激動期の庄内藩と明治維新後も鶴岡に住み続けた酒井家の事績をたどる。
酒井家庄内入部400年
酒井家が藩主として庄内に入部し400年を迎えます。東北公益文科大学の門松秀樹さんがその歴史を紹介します。
続教育の本質
教育現場に身を置く筆者による提言の続編です。
教育の本質
子どもたちを取り巻く環境は日々変化しています。長らく教育現場に身を置く筆者が教育をテーマに提言しています。
柏戸の真実
鶴岡市櫛引地域出身の大相撲の元横綱・柏戸の土俵人生に迫ります。本人の歩み、努力を温かく見守った家族・親族や関係者の視点も多く交えて振り返ります。
藤沢周平の魅力 海坂かわら版
藤沢周平作品の魅力を研究者などの視点から紹介しています
郷土の先人・先覚
世界あるいは全国で活躍し、各分野で礎を築いた庄内出身の先人・先覚たちを紹介しています
美食同元
旬の食べ物を使った、おいしくて簡単、栄養満点の食事のポイントを学んでいきましょう
庄内海の幸山の幸
庄内の「うまいもの」を関係者のお話などを交えながら解説しています

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field