2024年(令和6年) 6月9日(日)付紙面より
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焼酎「爽」でおなじみの金龍(酒田市黒森、佐々木雅晴社長)が遊佐町内で蒸留し昨年、発売したシングルモルト・ジャパニーズウイスキー「YUZA2023」「YUZA Third edition2023」が、英国の酒類専門誌が主催する酒類国際品評会「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2024」のテイスティングアワードで「GOLD」を同時受賞した。
ISCは英国の酒類専門誌「ドリンクス・インターナショナル」の主催。今年で29回を数え、世界的に権威のあるスピリッツ品評会の一つに数えられる。「GOLD」は、最高賞「TROPHY」、続く「DOUBLE GOLD」に次ぐもので、「テイスティングアワード」は75人余の審査員が23日間にわたって香りや外観、味、仕上げなどで評価する。
金龍は1950年、地元の酒蔵に醸造用アルコールを供給する会社として設立。新たな事業としてウイスキー製造に着目し、鳥海山の湧き水を水道水として供給する遊佐町吉出に蒸留棟と熟成棟を建設。2018年9月27日付で酒田税務署からウイスキー製造免許を受け、翌10月から蒸留を開始。これまでに今回の受賞酒を含め5商品を発表し、いずれも好評を得ている。
昨年5月発売の「YUZA2023」は、バーボンたるで熟成したものから厳選し、きめ細かくきれいな酒質と、なめらかな洗練されたバランス良い味わいが特徴。アルコール度数は51度。生産は終了している。「YUZA Third edition2023」は数量限定で同11月の発売。希少なミズナラのたるを使用し、バーボンたる、シェリーたるの原酒もブレンド。重厚感にまろやかさが相まった複雑な味わいの仕上がり。アルコール度数は55度。同社は「遊佐にしかない『世界が憧れる酒』を目指してひたむきに挑戦してきた。GOLD受賞はウイスキーの本場・英国のコンテストで努力が評価された証であり、大変な誇り」とコメントしている。