2024年(令和6年) 11月5日(火)付紙面より
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鶴岡市羽黒町松ケ岡のワイン醸造所「PINO COLLINA(ピノ・コッリーナ)ファームガーデン&ワイナリー松ケ岡」で3日、今秋収穫したばかりのブドウで醸造したヌーボー(新酒)2種が“解禁”された。同所のワインを広くPRしている全日本空輸(ANA)の庄内ブルーアンバサダーと来店者がカウントダウンし、解禁とともに乾杯した。
同所の今年のヌーボーは赤ワインの「ルージュ2024」と白の「ブラン2024」。ルージュは今年9月21日に収穫した「ピノノワール」で醸造した。甘酸っぱさの中に独特の苦みがあり、後味がしっかり残る新酒らしからぬ複雑な味わいに仕上がった。ブドウ本来の味を楽しんでもらうため無ろ過で仕立てた。
一方、ブランは9月10日ごろに収穫した品種「ゲヴュルツトラミネール」で仕込んだ。みずみずしくバラのような香りがし、ワインが苦手な人でも楽しめる味という。ルージュと同様に無ろ過で仕立てた。
同所によると、今年は春先の冷え込みや5月の霜ひょう害、7月の豪雨と天候不順が重なり品質の低下が懸念されたが、実が完熟する8月に好天が続き栽培スタッフの努力もあって糖度が高い良質のブドウに育った。一方でワインの原料となった2品種とも30%前後ほど収穫量が落ちたという。
この日、屋外のガーデンに約30人の来店者が集まり、解禁までのカウントダウンが行われた。国産ワインのヌーボーに解禁日などの取り決めはないが、先駆者の山梨県が11月3日に新酒を解禁しており、ピノ・コッリーナもこれにならっている。
ANA庄内ブルーアンバサダーの西紅映さんのカウントダウンで午前11時にヌーボーが解禁となり、あちこちで乾杯の声が響いた。振る舞われたロゼのヌーボーはペティアン(微発泡ワイン)で仕立てており、ピノ・コッリーナでしか飲めない味。口にした来店者は「ヌーボーらしいフレッシュな味わい。とてもおいしい」と話し合っていた。
ルージュ、ブランとも750ミリリットル入りで3278円(税込み)。各300本の限定販売となっており、ピノ・コッリーナのほか県内の各酒販店で取り扱う。問い合わせはピノ・コッリーナ=電0235(26)7807=へ。