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2024年(令和6年) 12月18日(水)付紙面より

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歌舞伎そば振る舞う 黒森歌舞伎 「妻堂連中」 正月公演成功願い

 酒田市黒森地区の伝統芸能「黒森歌舞伎」(県指定無形民俗文化財)の正月公演(来年2月)を前に、関連行事「歌舞伎そばを楽しむ会」が15日昼、地区内の黒森日枝神社演舞場で開かれた。正月公演の成功を願い、一座「妻堂連中」(五十嵐良弥座長)の座員が保存会(菅井儀一会長)のメンバーにそばを振る舞い懇談した。

 江戸・享保年間(1716―35年)から地区民によって連綿と受け継がれてきた黒森歌舞伎。同神社演舞場で来年2月15(土)、17(月)の両日行われる正月公演は、「大坂冬の陣」をモチーフに豊臣家滅亡の悲劇を鎌倉時代に置き換えて描いた「近江源氏先陣館」を上演する。2008年以来、17年ぶりの上演という。

 「―楽しむ会」は妻堂連中が保存会関係者らを招き、感謝を込めて地区特産のそばを振る舞うもので、半世紀余続く恒例行事。長く黒森コミュニティセンターで開催してきたが、歌舞伎の雰囲気をより味わってもらおうと21年から演舞場で実施している。

 この日は会場内を新旧の断幕で囲み、保存会関係者ら計約20人が参加。矢口明子市長に続き、菅井会長が「明治35年と令和5年の断幕を眺めながらの食事はぜいたくさを感じる。裏方も含め、伝統を継いでいくことは大変なこと。保存会は直接歌舞伎を演じることはないが、妻堂連中と一緒に黒森歌舞伎を支えていけたら」とあいさつ。五十嵐座長が「歌舞伎そば」の歴史について紹介した後、座員が手打ちしたそばが振る舞われ、参加者は歌舞伎談義に花を咲かせながら味わっていた。

振る舞われたそばに舌鼓を打つ参加者
振る舞われたそばに舌鼓を打つ参加者



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