2024年(令和6年) 12月18日(水)付紙面より
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鶴岡市本町二丁目の七日町観音堂で17日、師走恒例の「だるま祭り」が開かれた。午前中から多くの市民が訪れ、「商売繁盛」や「合格」などを願ってだるまを買い求める姿が見られた。
だるま祭りは以前「だるま市」と呼ばれていた。昔、観音堂近くにあった遊郭の遊女が日々のつらさをだるまに託して川に流した言い伝えを元に、年末の風物詩として「だるま市」が定着したという。現在は12月17日の七日町観音堂の例祭に合わせて毎年開かれており、「観音様のお歳夜」として親しまれている。一昨年から「だるま祭り」の名称に変更した。
この日は濡れ雪が次第に雨へ変わるあいにくの天候となったが、午前中から大勢の家族連れが観音堂に足を運び本堂で手を合わせた。その後、境内に並んだ出店を巡ってだるまや熊手、羽子板、招き猫などの縁起物、食べると厄が払われるとされる鶴岡名物の縁起菓子「切山椒(きりさんしょう)」などを買い求めていた。
夫婦で訪れた鶴岡市みずほの土岐正俊さん(73)、鈴恵さん(71)は「毎年欠かさずだるま市に来ている。今年は5人の孫たちをはじめ家族が皆元気で過ごせるよう願いを込めてだるまを購入した」と話していた。
また、コロナ禍の間は中断していた名物の「歳の市」が七日町商店街で開催され、正月用品やおしるこ、バナナのたたき売りや餅つき実演などが家族連れの人気を呼んだ。