2024年(令和6年) 12月22日(日)付紙面より
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小中高校生を対象にした鶴岡地区野球連盟(曽川利和会長)の強化講習会が14、15の2日間、鶴岡市の鶴岡ドリームスタジアム室内練習場で行われた。元アマチュア野球選手でソウル、バルセロナ五輪の日本代表に選ばれた西正文さんと、社会人野球で活躍した藤本政男さんの2人を講師に迎え、キャッチボールの基本などを学んだ。
西さんは走攻守に優れた内野手として活躍し、現役引退後は社会人チームのコーチや監督を務め、2007年には18歳以下のAAAアジア選手権大会の日本代表監督を担った。藤本さんはこの大会で、日本代表コーチを務めた。同連盟の招きで西さんは、30年ほど前から鶴岡地区の小中高校生の指導を続けている。
講習会2日目の15日午前は、同連盟の鶴岡ドリームスに所属する小学6年生17人が参加した。初めに藤本さんの指導で、野球競技の基本となるキャッチボールを練習。「腕だけで投げずに肩甲骨を使って投げる」「股関節を意識して下半身の回転で投げる」「指の腹をべったりとボールに付けない。親指の位置を意識する」といったアドバイスを受け、キャッチボールを繰り返した。
守備の名手として知られた西さんは、ゴロのさばき方を伝授。足の運びやボールに対するグラブの位置などを分かりやすく説明し、「リズムとタイミングが大切。捕った時にボールを握る手の位置をどこに置くか考える。投げる方向に足をしっかりと向ける」と指導。「難しいことを難なくやる。そのために練習する。やれるようになったら次へステップアップする。この繰り返しだ。意識を高く持とう」と励ました。
指導を受けた選手たちは、コーチ陣のノックを受け、西さんのアドバイスを頭と体にたたき込んだ。朝暘三小6年の佐藤碧羽(あおば)君(12)は、西さんに質問して直接教えを受けた。「投げるボールが安定しないので、投げ方を聞きました。ボールを放すポイントを少し前に持っていくように言われてやったら、うまくいった。すごくよく分かった」と、うれしそうに話していた。