2024年(令和6年) 5月14日(火)付紙面より
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往年の旧車を集めた「オールドカー庄内in鶴岡」が12日、鶴岡市東岩本の朝日スポーツセンター駐車場で開かれた。鶴岡市では初めて。「名車中の名車」といわれる1971年式の日産スカイライン「GT―R」や「ケン&メリー(ケンメリ)」などがエントリーしファンの目を引き付けた。
鶴岡市でイベントを企画・運営する「Falajoffice(ファラジ・オフィス)」の小池智康さん(47)が友人らに呼び掛けて実行委員会を組織。クラウドファンディングで資金を募り、約3年かけて準備を進めてきた。
展示会にエントリー(旧車の所有者)したのはGT―Rをはじめ、日産「フェアレディZ」や「フィガロ」、トヨタ「クレスタ」、マツダ「サバンナRX7」、ホンダ「CR―X」などで、約80台が勢ぞろい。国産車のほかイギリスMGの「ミジェット1500」もお目見えした。
午前10時のオープン前から大勢のファンが訪れオールドカーの外観や内部を写真撮影する姿が見られた。1967年式の「スバル360」を出品した酒田市の男性オーナーは「もうすぐ還暦を迎える愛車だが、エンジンの状態はすこぶるいい。整備費用にはこれまで150万円以上はかかった」と苦笑い。イベントスタッフは「当初を上回るエントリーがあった。県内をはじめ隣県の宮城や秋田、遠くは栃木から来たオーナーさんも。皆さんが楽しんでくれてうれしい」と話した。
2024年(令和6年) 5月14日(火)付紙面より
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酒田市御成町の本間家別邸庭園「鶴舞園(かくぶえん)」(国指定名勝)で白ツツジが見頃を迎え、薫風に揺れる白い花々が訪れた人の心を和ませている。
鶴舞園は、本間家第4代当主・光道翁が1813年、港で働く人たちの冬季失業対策事業として増築した池泉回遊式庭園。池の中島に鶴が舞い降りたことにちなみ、時の庄内藩主・酒井忠器(ただかた)公が名付けた。面積は7350平方メートル。赤玉石、青石といった北前船で運ばれてきた銘石、御影石で作られた大小の灯籠などが変化に富んだ地形に配されている。旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で二つ星を得ている。
庭園内にはタマイブキ、シキミ、ヤツデ、ツバキなど、色とりどりの草木が植樹され、本間美術館(田中章夫館長)によると、庭園内には約150株の白ツツジが植えられており、今年は例年より1週間早い見頃を迎えたという。
快晴に恵まれた10日は多くの白ツツジが咲き誇る中、鮮やかなカキツバタ、ムラサキツツジ、白くかれんなシャガの花も見られ、訪れた人々がこの時期だけ見られる新緑の庭園を楽しんでいた。
新潟市から観光で訪れた70代夫婦は「庭園の規模が大きくて素晴らしい。緑の中に白が映えとてもきれい。良い時期に来れて良かった」と話した。
同美術館によると、見頃は22日(水)ごろまで。白ツツジの後は約80株のサツキが咲き始めるという。
2024年(令和6年) 5月14日(火)付紙面より
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酒田市の国指定史跡「山居倉庫」を眺めながら飲食を楽しむ「Sankyo!Bar!(山居バル)」が11日、山居倉庫対岸に位置する新井田川岸壁で行われ、好天に誘われて大勢の市民らが来場。心地よい風を浴びながら各種料理に舌鼓を打った。
整備が進む山居倉庫周辺エリアの魅力を生かし中心市街地のにぎわい創出を図ろうと、一般社団法人・元気インターナショナル(同市中町一丁目、高橋陽子理事長)が市、地元企業などと共に事務局を設置し、2020年から年3回ほど企画・運営しているイベント。
今回は、市内中心部を流れる新井田川に架かる新内橋―山居橋間を会場に▽あぶり家ろわ蔵▽酒茶房「如意」▽ヒヨリベーカリー&カフェ▽酒・人形・ギフトの大泉▽Juicy TAKAHASHI▽鉄板焼き お好み焼き「神楽」▽FOOD SELECT SHOP「COCOT」▽焼肉酒家「さとる」▽SLOWLAND BAR▽まざーずきっちん▽山居バル本部―と、これまでで最も多い11店が集まり、それぞれ飲食を提供した。
午後3時のスタートを前に、「倉庫の白壁と調和を図ろう」という同法人の呼び掛けに応じて白っぽい衣服を着た市民らが列を作る盛況ぶり。その後も続々と訪れ、山居倉庫を眺め、各種料理を味わい、川面を渡る心地よい風を感じながらビールやワイン、日本酒を傾けていた。
イベントに合わせ、「さかたウォーターフロント活性化企画」と銘打ち酒田湊観光企画(同市)が屋形船「あかり」を運航、格安で乗れるとあって大勢の市民らが船上からの眺めを堪能した。
高橋理事長は「来年には『いろは蔵パーク』もオープンし、にぎわいは増すはず。親水空間としての整備に期待したい」と話した。次回の「山居バル」は9月8日(日)の予定。
2024年(令和6年) 5月14日(火)付紙面より
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20日(月)に酒田市の中心市街地で行われる酒田まつり「酒田時代行列」を華やかに彩る「花魁(おいらん)道中」のリハーサルが12日、同市の浜田学区コミュニティ防災センターで行われ、花魁「清華太夫」役の青野清美さん(17)=酒田光陵高3年=らが本番と同じ衣装と化粧で歩く練習などを行った。
花魁道中は、かつて北前船の繁栄で花柳界も栄えた歴史を踏まえ、酒田まつりを盛り上げようと、市内の日本舞踊師範や美容師らで組織する「湊・酒田花魁の会」が1994年、本祭り山車行列に合わせ初めて実施。コロナ禍による中止を経て昨年、4年ぶりに復活した。今年は花魁や禿(かむろ)、芸者など計14人が出演する。
この日は出演者らが美容師たちから本番と同じ衣装を着せてもらい、化粧。同会メンバーらの指導で、長唄の音色に合わせ身のこなし、花魁は高さ約10センチの高下駄を履きゆっくりと歩を進める歩き方などを習った。
花魁役を務める青野さんは年中の時、日本舞踊松島流師範の松島金寿さん(同市)に師事し、小学1年で初舞台を踏んだ。これまでの花魁道中では禿、中花魁を経験しており、「いつか花魁に挑戦したいと思っていた。ステージ上での踊りもある。皆さんにすてきな姿を届けたい」と話した。
「酒田時代行列」は20日午後1時45分から大通り緑地交差点付近の特設ステージと周辺で行われる。花魁道中は同2時40分ごろからの予定。時代行列をゆったりと鑑賞できる有料観覧席を今年も設置、1席2000円で山王くらぶで扱っている(限定90席)。この観覧席は引き続き行われるディズニースペシャルパレードの際は利用できない。問い合わせなどは山王くらぶ=電0234(22)0146=へ。
2024年(令和6年) 5月14日(火)付紙面より
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酒田市特産の果実について学ぶ連続講座「酒田愛ごはん『くだもの探検隊』」の第1講「イチゴ」が11日、市総合文化センターで開かれ、市内の親子連れが食べ比べ、調理実習などを通して地元産品への理解を深めた。
「酒田愛ごはん」は、食を通じて酒田への郷土愛を育むことを目的にした、市教育委員会による事業で2020年度にスタート。これまで在来作物や郷土食をテーマに成人向け講座を開催してきたが、5年目の本年度は「―探検隊」と銘打って親子向けの内容に拡充した。
この日は、酒田の伝統食、地元産の旬の食材を用いた料理のレシピ集「野菜ソムリエのさかた愛ごはん」の著者で野菜ソムリエの鐙谷貴子さん(同市)を講師に迎え、午前、午後の2回同じ内容で実施。このうち午前の部には市内の親子連れ9組24人が参加した。
鐙谷さんはこの日のために、いずれも地元産の▽おとめ心▽やよいひめ▽よつぼし▽恋みのり▽紅ほっぺ―の5種を用意。食べ比べを体験した参加者に向け「果物の中でもイチゴは一番人気。おいしそうなネーミングにも注目してほしい。保存する場合はビニール袋に入れて野菜室で」と解説した。
実習では家族単位になって▽いちご白玉のフルーツポンチ▽いちごのもみもみヨーグルトシャーベット―のスイーツ2種を調理。お母さん、妹と共に参加した本間宗之介君(10)=琢成小5年=は「イチゴは大好き。食べ比べでは『よつぼし』がおいしかった。家でもスイーツを作ってみたい」と話した。
市教委社会教育課によると、探検隊で今後、メロン(7月)、梨(9月)、庄内柿(10―11月)をそれぞれ取り上げるという。