2025年(令和7年) 1月22日(水)付紙面より
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スノーシューやかんじきを履いて鳥海山麓の雪原を散策する「鳥海高原雪原トレッキング」が18日、酒田市草津の鳥海高原家族旅行村周辺で行われ、参加者が心地良い汗を流した。
八幡地域観光物産事業実行委員会の主催。県内外から訪れる行楽客に、八幡地域の自然や魅力を紹介するため旧八幡町が主体となり設立したボランティアガイド組織「鳥海やわたインタープリター協会」(信夫効次会長)が主管した。雪原トレッキングは2月に行われる氷瀑トレッキングとともに冬の人気ツアーとなっている。
この日は時折青空が広がり、県内外から30―80代の男女28人が参加した。かんじきなどを装着し、午前9時に湯の台温泉鳥海山荘(草津)を出発。信夫会長はじめ会員11人の案内で、標高約600メートルに広がる高原を約3時間にわたり自然観察などを楽しみながら散策した。
今年の積雪量は2・1メートルほど。前日に多く積もった雪で野生動物の足跡はほとんど見られなかったが、ウサギの食べ跡が残るリョウブやクマの爪痕が残るブナといった動物の痕跡のほか、早くも新芽をつけているヤシャブシ、冬でも葉の生い茂ったエゴノキ、ナナカマドに寄生したヤドリギなどさまざまな植物も。「ナナカマドの実はとても渋くて動物もめったに食べないため、冬でも実をつけたままが多い」など会員たちの解説に耳を傾けながら、冬季にしか見られない大自然を満喫していた。
鶴岡市から参加した30代女性は「かんじきを履いたのも初めて。雪山は夏山の景色と全然違い感動したし、まっさらな雪の上に足跡を付けて歩くのが楽しかった」と笑顔で話していた。