2025年3月17日 月曜日

文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2025年(令和7年) 1月23日(木)付紙面より

ツイート

豆由来の「グアーガム分解物」 新型コロナ感染重症化を抑止 慶應先端研、メタジェンなど共同研究

 鶴岡市の慶應義塾大先端生命科学研究所とメタジェンなどは20日、ハムスターを用いた共同研究で、豆由来の食物繊維「グアーガム分解物」の摂取によって、新型コロナウイルス感染症の重症化を抑止できることが明らかになったと発表した。この分解物が腸内細菌叢(そう)に作用することで、免疫機能などに影響する二次胆汁酸の生成を促し、抑止につながったという。研究成果は14日付で国際的なオンライン学術誌に掲載された。

 腸内細菌叢の研究に携わる慶應先端研の福田真嗣特任教授と楊佳約特任助教、福田特任教授が社長を務めるバイオベンチャー・メタジェン、東京大医科学研究所による共同研究。同分解物はインドなどで食べられている「グアー豆」の酵素分解で抽出できる食物繊維。

 研究では、腸内環境への影響が知られている同分解物に着目した。ハムスターにデンプンの「通常食」を与えたグループと、5%を同分解物に置き換えた「添加食」を与えた2グループに分け、2週間後に新型コロナに感染させ、その後の10日間も同じ餌を与えた結果、通常食のハムスターの生存率が25%だったのに対し、添加食は100%生存となり、明らかな差が出た。

 発表によると、通常食に対して添加食グループのハムスターの便には、腸内細菌の代謝で産生される二次胆汁酸のウルソデオキシコール酸が多く、血清中では二次胆汁酸のデオキシコール酸の濃度が高いことが分かった。福田特任教授らは先行研究で、この2つの二次胆汁酸は新型コロナの重症化を抑制することを明らかにしている。今回は、食物繊維のグアーガム分解物が腸内細菌叢に作用することで、これらの二次胆汁酸の代謝物質産生を促進し、重症化の抑止につながったとしている。

 福田特任教授は「新型コロナに限らず、さまざまな新興感染症が広がる可能性がある。これに対抗できる感染症に強い体づくりに研究成果を役立てたい」と話している。



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

  ■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

ニッポー広場メニュー
お口の健康そこが知りたい
気になるお口の健康について、歯科医の先生方が分かりやすく解説します
鶴岡・致道博物館 記念特別展 徳川四天王筆頭 酒井忠次
酒井家庄内入部400年を記念し、徳川家康の重臣として活躍した酒井家初代・忠次公の逸話を交え事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第2部 中興の祖 酒井忠徳と庄内藩校致道館
酒井家庄内入部400年を記念し、庄内藩中興の祖と称された酒井家9代・忠徳公の業績と生涯をたどる。
致道博物館 記念特別展 第3部 民衆のチカラ 三方領知替え阻止運動
江戸幕府が3大名に命じた転封令。幕命撤回に至る、庄内全域で巻き起こった阻止運動をたどる。
致道博物館 記念特別展 第4部 藩祖 酒井 忠勝
酒井家3代で初代藩主として、庄内と酒井家400年の基盤を整えた忠勝公の事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第5部 「酒井家の明治維新 戊辰戦争と松ケ岡開墾」
幕末~明治・大正の激動期の庄内藩と明治維新後も鶴岡に住み続けた酒井家の事績をたどる。
酒井家庄内入部400年
酒井家が藩主として庄内に入部し400年を迎えます。東北公益文科大学の門松秀樹さんがその歴史を紹介します。
続教育の本質
教育現場に身を置く筆者による提言の続編です。
教育の本質
子どもたちを取り巻く環境は日々変化しています。長らく教育現場に身を置く筆者が教育をテーマに提言しています。
柏戸の真実
鶴岡市櫛引地域出身の大相撲の元横綱・柏戸の土俵人生に迫ります。本人の歩み、努力を温かく見守った家族・親族や関係者の視点も多く交えて振り返ります。
藤沢周平の魅力 海坂かわら版
藤沢周平作品の魅力を研究者などの視点から紹介しています
郷土の先人・先覚
世界あるいは全国で活躍し、各分野で礎を築いた庄内出身の先人・先覚たちを紹介しています
美食同元
旬の食べ物を使った、おいしくて簡単、栄養満点の食事のポイントを学んでいきましょう
庄内海の幸山の幸
庄内の「うまいもの」を関係者のお話などを交えながら解説しています

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field