2025年(令和7年) 1月31日(金)付紙面より
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酒田市の東北公益文科大学の学生有志が企画した「ジェンダーカード交流会」が28日、市公益研修センターで開かれ、市民や学生らが性差別や無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)などについて意見交換した。
交流会はジェンダーに関する質問形式のカードを使ってグループトークを行うもので、昨年夏に県が鶴岡市などで開催した「男女共同参画ユースリーダー養成講座」を受講した公益大の中田歌穂さん(20)=2年、卯野優菜さん(19)=1年、佐藤弘将さん(19)=同=が企画。カードは講座内で3人が質問内容などを考案し、昨年秋に高校生を対象に実施した出前講座で出た意見を取り入れてブラッシュアップしたものを利用した。
この日は高校生や学生、市民ら男女11人が参加。5―6人の2グループに分かれ、車座になってカードをめくりながら和やかに交流した。「生理のことをどのくらい知っているか」の質問には「女性ではないので本当の意味での生理痛のつらさは分からないが、今は道具もあるので伝わりやすくはなっていると思う」「これまでは話題に出すことがタブー視されてきた。生理用品にもお金がかかるなど男性にも理解が進めばいい」「自分の時は女子だけの授業だったが、基本的な知識は男子も学んだ方がいいと思う」などの意見が出た。また「男子の制服にスカートがあったら?」との問いには「今はファッションで男性もスカートをはくのでいいと思う」「かっこいいと感じる」などがあった。
参加した庄内総合高校3年の大井美優さん(18)は「他の人と話すことで自分にはない価値観を学ぶことができ、すごく楽しかった。また参加したい」、企画した中田さんは「普通に生活していたら聞くことができないリアルな話が聞けて良かった。今日の意見を参考に新しいカード作りや話題にしづらい事柄の教材作りなどにも取り組んでいきたい。今後も開催できれば」とそれぞれ話していた。