2025年(令和7年) 3月21日(金)付紙面より
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酒田市定期航路事業所(中條和志所長)は2025年度版の「飛島さんぽガイドマップ」を作成した。好評だった前年度版に引き続き、県内在住の漫画家・わらびもちきなこさんが月刊誌で連載中のバードウオッチング漫画「しあわせ鳥見んぐ」とタッグを組み、表紙面には定期船「とびしま」にもラッピングされている描き下ろしイラストを使用するなど飛島の魅力を発信している。
わらびもちきなこさんが「まんがタイムきらら」(芳文社)で連載中の「しあわせ鳥見んぐ」は、県内を舞台に女子大生らが野鳥観察「鳥見」を楽しむ物語。これまでに単行本が3巻刊行され、趣味系漫画として多くのファンを獲得している。
作品に飛島などが登場した縁で、23年7月から両者の交流が始まり、昨年春に第1弾のコラボガイドマップを作成。昨年秋には右舷側に飛島出身の「時庭翼」、左舷側に「宮内すず」のラッピングが施された定期船とびしまがお目見えした。また、ガイドマップのイラストを使ったポスターやキャラクターのアクリルスタンドなどを展示している同事業所の「しあわせ鳥見んぐコーナー」は大勢のファンが訪れる“聖地”の一つとなっている。
マップは両面フルカラー蛇腹折りでA2判の大きさ。表紙面には定期船とびしまの船体にもラッピングされている時庭翼、宮内すずにトビシマカンゾウをあしらった描き下ろしイラストを使用。持ち歩きやすいよう島の地図を大きくし、下部に「ウオーキングコース」や「ネイチャー体験コース」など目的別のコースを紹介した。裏面にはキャラクターたちとともにバードウオッチングや釣りなど飛島の体験スポットや動植物の見頃などを解説している。マップは1万8000部発行。同事業所のほか、酒田駅前交流拠点施設ミライニなどで無料配布している。
中條所長は「冬場でも定期船に乗りに来てくれるファンもおり、SNSでも大きな反響がある」と話していた。本紙の取材に対し、芳文社を通してわらびもちきなこさんは「描き下ろしイラストはトビシマカンゾウや荒崎海岸の風景をモデルに自然豊かな飛島の魅力が伝わるよう意識して制作しました。ぜひガイドマップを手に島を巡っていただけるとうれしいです」とコメントした。
同事業所では定期船とびしまの子ども無料キャンペーン期間として4月26日から5月31日まで小学生・幼児の乗船料を無料にする。