2025年4月17日 木曜日

文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2025年(令和7年) 4月12日(土)付紙面より

ツイート

空き家対策エリアマネージャーに エッグカンパニー(酒田)庄内で初 県認定 黒森地区中心に利活用

 喫緊の課題となっている空き家対策に市町村や地域住民などと連携して継続的に取り組む組織を県が認定する「空き家対策エリアマネージャー認定制度」。エリアマネージャーとして県内4番目、庄内地域では初めて不動産業・エッグカンパニー(酒田市坂野辺新田、伊藤菊雄社長)が先月31日付で認定された。同社は今後、同市黒森地区を中心としたエリアでまずは空き家の把握に努め、地区に伝わる伝統芸能を絡めながら継続的利活用、早期流通を促していく。

 県内でも年々増え続けている空き家は、長期間の放置によって倒壊、景観悪化、不法侵入といったリスクが増大する。利活用促進を図るなど県はこれまでも対策を講じているものの、全てに関与するのは難しいのが実情。このため地域事情に即して継続的に対策に取り組む組織をエリアマネージャーに認定し、支援する同制度を2022年度に開始した。意欲ある企業・団体などが活動エリアを定めた上で、課題解決に向けた取り組みを「推進計画」としてまとめ県に提出、審査を経て県知事が認定する仕組み。

 同社がまとめた推進計画によると、活動エリアは黒森全域、坂野辺新田と浜中の一部。伊藤社長(68)によると、エリア内にある民家は約400軒。このうち1割余が空き家で、利活用可能な建物はさらに1割程度(4、5軒)という。

 活動目標として掲げたのは▽空き家に対する意識改革を図るための勉強会・座談会の開催▽空き家にひも付けた地域の魅力発信▽空き家の利活用による地域活性化―の3項目。このうち伊藤社長が最も重視しているのが「移・職・住」と銘打って実施する「地域の魅力発信」。県内外からの移住者に対して農業を中心とした仕事(職)と空き家を活用した住宅を提供するもので、移住にあたっては年間を通してさまざまな行事がある県指定無形民俗文化財「黒森歌舞伎」にも積極的に関わってもらう。「地域の魅力を広く発信する際、黒森歌舞伎は十分な資源。SNSなどを使って四季折々に地域の魅力を発信することで、課題解決につなげたい」(伊藤社長)という。

 伊藤社長は現在、築100年余という黒森地区の空き家の購入を模索中。ここを拠点に勉強会や座談会、移住体験といった課題解決に向けた活動を展開していく予定にしている。「空き家問題は喫緊の課題。地域と連携しながら、まずは資金の確保と具体的事業の検討、ネットワークづくりを進めたい」と話した。

認定証を手にする伊藤社長。自ら住む地域で黒森歌舞伎を絡めた空き家対策を講じていく
認定証を手にする伊藤社長。自ら住む地域で黒森歌舞伎を絡めた空き家対策を講じていく



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

  ■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

ニッポー広場メニュー
お口の健康そこが知りたい
気になるお口の健康について、歯科医の先生方が分かりやすく解説します
鶴岡・致道博物館 記念特別展 徳川四天王筆頭 酒井忠次
酒井家庄内入部400年を記念し、徳川家康の重臣として活躍した酒井家初代・忠次公の逸話を交え事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第2部 中興の祖 酒井忠徳と庄内藩校致道館
酒井家庄内入部400年を記念し、庄内藩中興の祖と称された酒井家9代・忠徳公の業績と生涯をたどる。
致道博物館 記念特別展 第3部 民衆のチカラ 三方領知替え阻止運動
江戸幕府が3大名に命じた転封令。幕命撤回に至る、庄内全域で巻き起こった阻止運動をたどる。
致道博物館 記念特別展 第4部 藩祖 酒井 忠勝
酒井家3代で初代藩主として、庄内と酒井家400年の基盤を整えた忠勝公の事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第5部 「酒井家の明治維新 戊辰戦争と松ケ岡開墾」
幕末~明治・大正の激動期の庄内藩と明治維新後も鶴岡に住み続けた酒井家の事績をたどる。
酒井家庄内入部400年
酒井家が藩主として庄内に入部し400年を迎えます。東北公益文科大学の門松秀樹さんがその歴史を紹介します。
続教育の本質
教育現場に身を置く筆者による提言の続編です。
教育の本質
子どもたちを取り巻く環境は日々変化しています。長らく教育現場に身を置く筆者が教育をテーマに提言しています。
柏戸の真実
鶴岡市櫛引地域出身の大相撲の元横綱・柏戸の土俵人生に迫ります。本人の歩み、努力を温かく見守った家族・親族や関係者の視点も多く交えて振り返ります。
藤沢周平の魅力 海坂かわら版
藤沢周平作品の魅力を研究者などの視点から紹介しています
郷土の先人・先覚
世界あるいは全国で活躍し、各分野で礎を築いた庄内出身の先人・先覚たちを紹介しています
美食同元
旬の食べ物を使った、おいしくて簡単、栄養満点の食事のポイントを学んでいきましょう
庄内海の幸山の幸
庄内の「うまいもの」を関係者のお話などを交えながら解説しています

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field