2025年(令和7年) 4月15日(火)付紙面より
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外航クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が酒田市の酒田港に寄港した12日、酒田光陵高校ビジネス流通科3年有志によるおもてなし活動が同市日吉町二丁目の空き家で行われ、同船の乗客たちがおにぎりなどに舌鼓を打ちながら生徒たちと交流を深めた。
市内の建設業者や不動産業者がタッグを組んだNPO法人・こ家(や)プロジェクト(理事長・菅原脩太菅原工務所社長)が所有する、以前は鮮魚店だった空き家を活用したイベント。空き家の利活用促進に向けて若い世代からアイデアを募るため菅原社長は昨年、地元の高校生を対象にしたワークショップを開催。これに参加した同校の生徒が「メイク・トレジャー空き家リユース(古民家チーム)」=菅原陽向(ひなた)代表(17)=を組織しこれまで4回、この空き家を使ってにぎわい創出に向けた活動を繰り広げている。
今回は、菅原社長はじめ同法人の協力で企画し、3年生を中心に約40人が参加。生徒たちが街中に出て積極的に呼び込みした結果、大勢の乗客が次々と訪れ、生徒たちが用意したおにぎりや駄菓子を口に運んでは「デリシャス」と。春めいた暖かな陽光が差し込む中、テーブルを囲んでリラックスする姿も見られた。
2階では日本三大刺し子の一つ、庄内刺し子の体験会も。菅原陽向代表は「日和山公園に向かう乗客が、その行き帰りに寄ってくれた。長く滞在してくれる人もおり、気に入ってもらえたようだ。反応が良くて何よりうれしい」と話した。5月28日(水)の同船再寄港時にもイベントを実施する予定という。