2021年(令和3年) 2月28日(日)付紙面より
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県教育委員会は26日、2021年度公立高校入学試験(一般選抜)の志願状況を発表した。推薦入学内定者を除いた平均志願倍率は、全日制が前年度より0・07ポイント低い0・86倍となり、4年連続で1倍を下回った。定時制は同0・08ポイント低い0・37倍で4年ぶりに前年度を下回った。全定合わせた平均志願倍率は前年度より0・07ポイント低い0・84倍で、いずれも記録が残る1998年度以降で最も低い数値となった。
21年度入試の全日制の実施学校数は、校数、学科数とも前年度と同じ42校98学科。全定合わせた総入学定員は前年度と同数の7280人、志願者総数は383人減の5454人となった。
全日制の総入学定員から推薦選抜内定者(773人)を差し引いた一般選抜の定員は、前年度より84人増の6227人だった。これに対する志願者数は前年度比359人減の5351人で、志願倍率は0・86倍(前年度比0・07ポイント低下)。
全日制の42校98学科のうち志願者数が定員に満たなかったのは36校69学科で、前年度より2校12学科増加した。米沢工業の機械と生産デザイン、建築と環境工学、鶴岡南の普通と理数の各学科は一括して志願倍率を出している。庄内地域では9校16学科で定員割れとなった。定時制の総入学定員は5校5学科で一般選抜定員280人に対し103人が志願した。
県内各校の定員割れが進む現状を受け、18年度から県外からの志願者受け入れを実施している高校のうち、加茂水産は4人、遊佐2人、山形北1人とそれぞれ志願者があった。
庄内地域での高倍率の学科は鶴岡工業の情報通信科が1・61倍と最も高かった。このほか酒田東の探究科が1・60倍と志願者を集めた。
21年度一般選抜の傾向について県教委は「前年度に引き続き、探究科や普通科探究コースの志願者が多かった。また、県内の人口減少、少子化の影響を受け全定合わせた一般志願倍率が昨年に続き1倍を下回った」としている。
一般選抜の学力検査は3月10日(水)に国語、数学、社会、理科、英語の5教科で実施する。一部の高校は11日に適性検査を行う予定。合格発表は同17日(水)に行われる。
庄内地域の学校別合格発表予定時間は次の通り。
▽午後3時=鶴岡南、鶴岡北、加茂水産、庄内農業、庄内総合、遊佐
▽午後3時半=鶴岡工業(定時制含む)
▽午後4時=鶴岡中央、酒田東、酒田西(定時制含む)、酒田光陵
2021年(令和3年) 2月28日(日)付紙面より
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子どもたちの職業観を養おうと酒田市の広野小学校(齋藤太校長)で26日、ゲームクリエーターの水越俊一さん(酒田エス・エー・エス開発部長)を講師に招いた、キャリア教育の授業が行われた。
この日は水越さんが同校を訪れ、6年生13人を前に「仕事とは」「働くとは」「プロフェッショナルとは」などについて講話。水越さんは「働く目的はお金ではない。みんなに楽しく遊んでもらえるゲームを作ることにある。お金のために働くと道を間違える」と話し、「相手に喜んでもらうためには、相手のことを研究する。相手の気持ちになって考えてみることが大事」と続けた。
講話の後の質疑応答では児童らから「一つのゲームを作るのにどのくらいの時間がかかりますか」などの質問が出され、水越さんは「メダルゲームの場合、企画に2カ月、プログラムに3カ月、テストに1カ月で半年くらい。テレビゲームは3年くらいかかる」などと詳細に説明。
講話を聞いた村上一颯君(12)は「仕事の内容を細かく教えてもらえて、いろんな人が関わってゲームが出来上がることが分かった。将来はゲームクリエーターになりたい」と話した。
水越さんはこれまで20タイトル以上のゲーム開発に携わり、代表作は「ムシキング」「ファンタシースター・オンラインES」などという。